2011年3月18日金曜日

兵庫県 救援物資の受付のご案内

※終了しました。

兵庫県で「救援物資の受付」が始まっています。

【募集内容】
・防寒着 コート、ジャンパー等。(新品・新古品に限る)

【物資受付場所】
〒673-0515 三木市志染町三津田1708
兵庫県立三木総合防災公園陸上競技場

【募集期間】
平成23年3月17日~24日 ※必着
※現地での受付は、9:00~17:00です。

募集に伴い、仕分け作業のボランティアも募集されています。

詳しくは、
http://web.pref.hyogo.jp/ac20/ac20_000000136.html#03
をご確認ください。

DANCE BOX

2011年3月12日土曜日

【ティクバ+循環】レポート後半

遅くなりましたが、
ティクバ+循環プロジェクトの後半~本番までのレポートをしたいと思います。

その前に、
東北地方太平洋沖地震で被災されている方々にお見舞いを申し上げ、
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。



3月1ー3日

2月27日の滋賀でのワーク・イン・プログレスの発表の反省から、
神戸公演本番までのクリエーションの方向性をよりはっきりとさせるため、
もう一度原点に戻って『対話』に焦点をしぼり、
インスタレーションとの関わり合いを見直すことも含め、
それぞれのシーンの整理をしていきます。


即興による一対一の対話が次々に試されていきます。


それによって増えるシーン、惜しくも削られてしまうシーン・・・
構成・振付の砂連尾さんと、ドラマトゥルクの中島那奈子さんによって
厳選されていきます。

最後の追い込みでたくさんのことが試され、細かい事が変更になり、
パフォーマー達も疲れと焦りで混乱させられてしまう事もありましたが、
集中して乗り切ろうと励ましあってる姿が印象的です。

そんな出演者・スタッフ達に頑張って頂くために、3月3日は「おひなまつりメニュー」にしてみました。



3月4日

本番前日。
朝から客席作りです。
今回は、ちょっと分かりにくいですが上の写真のような感じで、舞台と客席の位置を入れ替えました。

そして最終日も、やや緊迫しながらも、最後の最後まで粘り強くクリエーションは続きます。
パフォーマーから出る動きや表現をカチッと固定させることなく、
即興の幅で動きや表現・シーンを出来る限り洗練させていきます。
立命館大学映像学科の望月先生も頭をもじゃもじゃさせながら、
パチパチとマックのキーボードをはじいています。(映像のプログラミング中)
上演中に映し出される映像と出演者・空間がどこまでどのように関わっていけるのか、
妥協されることなく、デジタル(映像)⇔アナログ(身体表現)のインターアクティブや
双方からのアプローチが追求されていきます。

休憩中のニコとカロル、どんな時もこの二人の間には「和」が・・・癒されます。


3月5・6日

とうとうやってきました神戸公演本番。
朝からやや緊張気味の出演者達でしたが、
本番は落ち着いてむしろ楽しんで舞台に立っていました。

3公演ともたくさんのお客様に来ていただき、
公演後のポストトークでもそれぞれの専門分野からの視点で
この作品の批評からさらに奥深く興味深いお話が展開されました。

6日の公演後、ドイツチームのニコルとマキコさんによる手料理のおもてなしです!
前夜から30人前以上の夕食を作ってもらいました!
そして、全員一言ずつ感想を述べていこうとなった時、
すかさずマイクに見立てたビール缶でインタビューに回ったのがお馴染みこの方!
カロルでした!
本番が終わってから、急にお別れが寂しくなったのかずっと静かで元気がなかったカロルでしたが、
彼のユーモアさと間の良さは本当にいつも私達を笑わせ和ませてくれました。

その全員のインタビューの中で印象的だったのが、本来はティクバの演出家のゲルトの感想。
本番を終えて、彼は一つ大きな問題にぶち当たっていると。
今回のプロジェクトは彼にとって約20年ぶりの出演者としての舞台だったそうです。
それまで、自分が役者として舞台に立つことに対して興味がなくなっていたのに、
この出演で、また舞台に立ちたいという強い気持ちが出て来てしまったそうです。
今後の活動をどうすればいいんだ!と頭を抱えていました。
さぁ、彼はどうするんでしょうか?先が楽しみです!

そして全員のインタビューを終えたカロルは、缶を資源ゴミとして捨てるところまで
パフォーマーとして気を抜きません。


3月7日

別れの朝。
宿泊していた寿荘をあとに
ニコル・ニコ・カロルの3人は関空へ向かいます。
中島さんもお見送りに来てくださいました。
関空行きのバスに乗る前、みんなでドイツにはないホット缶コーヒーで乾杯。
ニコルと短いようで盛り沢山だった2週間を振り返りながら
またドイツか日本で再演できるように頑張ろうと約束をしたのでした!

このプロジェクト・作品を通して、言葉・文化を超えた、それを問題としない
本来の対話・コミュニケーションについて考え直し、
また、「豊かさ」とは何なんだろうか?と考えさせられました。

改めまして、出演者やスタッフ・関係者のみなさん、お疲れ様でした。
興味を持ち観に来ていただいたみなさま、本当にありがとうございました!

そして、3月22日(火)18時から『循環プロジェクト 日韓美術交流展 「ing」』で
今回の出演者の砂連尾理さんと福隅宣弘さんによるオープニングパフォーマンス
があります。こちらも是非ともよろしくお願いいたします。
詳しい情報は、こちらでチェックしてみてください。

2011年3月3日木曜日

【ティクバ+循環】ポストトークを行います

劇団ティクバ(ベルリン)+循環プロジェクトでは、
ポストトークを行います。
現時点でのゲストは下記のとおり、更新情報があれば、こちらで発表します!

■3月5日 15:00
  西川勝(大阪大学CSCD特任准教授/臨床哲学)、
  池内靖子(立命館大学産業社会学部教授/演劇論・ジェンダー論)

■3月5日 19:00
  古後奈緒子(ダンス批評家/WEBマガジン「dance+」運営)、
  久山雄甫(京都大学/ドイツ哲学)

■3月6日 15:00
  八巻真哉(京都精華大学メディアセンター)、
  望月茂徳(立命館大学/インタラクティブメディア)

各回とも、砂連尾理、中島那奈子が参加します。

DANCE BOX



2011年3月1日火曜日

【ティクバ+循環】レポート

劇団ティクバ+循環プロジェクトの神戸公演初日まであと3日となりました。
先月20日に来日した劇団ティクバのメンバーとの合同リハーサルもいよいよ大詰めです。

ここでは、ティクバのメンバーが合流してからの印象的な模様を一部簡単にレポートします。

2月21日
ティクバを迎えての稽古は、日独のそれぞれの挨拶の仕方などを試していくことから始まりました。
樹里ちゃんとカロルが長い間見つめ合い、徐々に互いの距離を縮めていくという課題では、互いに警戒心はないものの、微かにリサーチし合う様子がミニマルな動きとなり、とても繊細な表現となっていました。見ている側も、何処か懐かしい感情の部分をつつかれているような感覚に陥り、そして、それは禁欲的なダンスとも捉えられそうなほど、ファンタジーを駆り立ててくれるとても興味深い瞬間でした。

2月22日
この日は宏美ちゃんも合流し、全員でいくつかあるシーンを順番に通してみて、なんとなく流れが見えてきた感じがしました。
ドイツチームの長旅の疲れや時差ボケもあって、集中力があまり続かないため、早めに稽古を切り上げようとしていた時、最後に一人一人全員とハグをしようということになりました。
言葉を交わさずに静かにひたすらハグだけを繰り返すこの奇妙な集団を始めは滑稽に思えて、クスクスと笑って見ていましたが、時間が経つに連れて、こちらまでもハグし合っているようなとても温かい気持ちになりほっこりを通り越して、気付けばその光景に感動していました。
お互い違う身体や文化・言葉を持ってコミュニケーションの難しさを感じるであろうと思われていましたが、こんなにすっと気持ちが通じ合ってそうな感覚とは、一体なんなのでしょうか?
出演者も不思議に思っていたことと思います。

2月23日
滋賀県立草津養護学校で小学1-3年生対象に砂連尾さんによるアウトリーチがありました。
直接身体接触をせずティッシュや割り箸を通しての一対一のコミュニケーションから始まり、室内にある遊具や長椅子、マットなどを大胆に使って身体を思い切り動かした複数との対話は、最後には裸の会話にまで発展するほどの盛り上がりようでした。

戸惑いながらも、言葉を使わない砂連尾さんと何とかコミュニケーションをとろうとする子ども達はとても活力的でユーモアに溢れ、周りの大人たちを圧倒させるほどの勢いでした。

お昼からはまた神戸に戻ってリハーサルでした。

2月24日
宏美ちゃんとカロルのシーンでの二人のなんの混じり気もない純粋でダイレクトな表現に一同とろけてしまいました。
一方ニコには、身体的にも精神的にもかなり厳しい課題が与えられ、彼の精神を集中させた身体の辛さに耐えながらの表現は見ている側も辛くなるほどでした。その後しばらく、ニコのご機嫌は斜めな様子でしたが、少し長めの休憩の時に、なんとなく始まった樹里ちゃんとのマネっ子遊びが互いの母国語での会話にまで発展し、この同い年の二人の会話は通じ合ってるんだかないんだか。。。でも、とても微笑ましい光景でした。あまりにも、そんな素敵な二人だったので、カロルがその様子をパシャパシャとカメラに収めていました。もちろん、その後のニコはすっかりご機嫌の様子でした☆

2月25日
朝から滋賀県の草津へ電車で移動です。
南草津の駅横のトンカツ屋さんで「勝つ!」と気合を入れることなく、
純粋にトンカツを堪能し、お昼からは会場でリハーサルでした。
神戸よりも広い会場を贅沢に使って、なんだかお洒落な空間が出来上がっていきます。
夕方、一度立命館大学の宿泊施設にチェックインのため移動。
あまりにも素晴らく立派な施設に一同驚愕。。。
19時からは再び会場に戻り、砂連尾さんによるダンスワークショップが行なわれました。
ティクバのメンバーも参加して、ペアやグループになって体の一部分を接触させたり、相手と同じ力加減で動くなどのワークや、今回本番にも使われる立命館大学映像学科の望月ゼミによるインスタレーションを用いてカロルとのデュオ体験などが展開されました。
中でも、ティッ シュを手で掴まず体の一部分を使って全員で円になって受渡していく課題では、軽いティッシュが落ちてしまわないように神経を集中させ、時に周りのアドバイ スを頼りながら、皆が一丸となって取り組んでいました。大の大人たちがティッシュ一枚ごときに真剣になり子供以上にはしゃいでしまう光景は可笑しくもありましたが、集中して相手を思いコンタクトしようとする姿勢は時に素晴らしい動きを見せてくれました。
参加者もティクバのメンバーも、お互い初対面なのに随分前から知り合いだったかのように打ち解けやすく心地良く踊れることができたと、会場の雰囲気は終始和んでいました。

2月26日
技術スタッフ達は朝から会場で仕込み、魚が大好きで来日以来毎日お刺身を食べるゲルト以外の出演者達は昼食の某牛丼屋さんから合流です。
どんどんと舞台装置が出来ていく中、出演者達は自主練習。
樹里ちゃんとフクちゃんが真剣に合わせています。そんな二人の模様を撮ろうとカメラを向けるとやってくるのは、カロル。。。
たちまちこうなってしまいます。。。和。
27日のワーキングインプログレスの公開に向けて、滋賀用の作品ができていきます。

2月27日

滋賀ヴァージョンの通しの様子はこんな感じでした。
15時の本番前はスタッフも出演者も緊張気味。
本番は、お客さんの笑いも誘い、無事終了しました!
後5日のリハーサルで神戸の本番にはどんな風になっていくのでしょうか?
すごく楽しみです。

2月28日
お休みです!
カロル、ニコ、ニコルに与えられたたった一日の観光日。
お天気は雨、曇りでしたが、奈良に行ってきました!
奈良の大仏にかなり感動したというニコ。
鹿が大好き大興奮のカロル。
3人にとって素敵な休日となったようです!